書評〜有栖川有栖〜
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46番目の密室 | マレー鉄道の謎 | 海のある奈良に死す | 朱色の研究 | 乱鴉の島 | 月光ゲーム | 孤島パズル | 双頭の悪魔 | 幻想運河 | ブラジル蝶の謎 | ロシア紅茶の謎 | マジックミラー
46番目の密室 ★★★
だい作家が密室で殺された…。本格ミステリーではかかせない、密室殺人。
下手すれば読み手も飽きが来ている密室殺人を鮮明に描き、逆に楽しませたのはすごいと思う。
「もう密室物には飽きた」という本格ミステリーファンでも楽しめると思います。
そして、この作品でも当然、作家・有栖川と大学助教授・火村先生のコンビが冴えてます。
短編が多い作家にあって、この作品は比較的長編です
マレー鉄道の謎 ★★★★
アリスと火村先生が、マレーシアのキャメロンハイランドに旅行するところから事件ははじまる。
これもまた密室物といったところです。
まず、ロケーションのキャメロンハイランドという場所の密室。
そして現場の密室。
この殺されたのは、史上、タイのシルク王を意識しているようですが、正直その点では篠田真由美氏に負けたと思う。
が、全くのフィクションだと思えば楽しめる。
この本を読んで、灼熱のマレーシアに行きたくなった。
海のある奈良に死す ★★★★★
アリスの同業者である作家が「海のある奈良へ行く」と言って旅に出、死体となって見つかる。
海のある奈良とは?という疑問から始まる。
この本は、この「海のある奈良」がどこかがわかったら面白くないかもしれない。
私は知らなかったので、「ほ〜」と思いながら、楽しみながら読めましたが。
しかし、この本でもアリスと火村先生のコンビっぷりがいい。
朱色の研究 ★★★★
この本はアリスが事件に巻き込まれ…ではなく、火村先生とも言える。
他のシリーズとは少し雰囲気が異なる作品。
というのも、タイトルの「朱色」というのがどこまでもこの作品を支配している。
アリスのマンションから見える夕陽。
そして、火村先生のもとに訪れた「夕焼け恐怖症」の子。
どこまでも夕陽がこの作品を追いかけてきます。
独特の味わいのある作品です。
乱鴉の島 ★★★★
どこかでゆっくり…と言われた、アリスと火村先生が、手違いから違う島に連れて行かれることから事件は始まる。
孤島。そして、そこには何を目的に集まったのかわからない不明なメンバー。
そして、その中で、お邪魔虫とも言える青年実業家が殺される。
徹底的に二人に隠されるメンバーの秘密ゆえ、捜査はなかなか進まない。
その中で子供を鍵に推理を進める火村先生。
本格派のアリバイ崩し、そしてこの時代を映す申し子。
そして、医学のメス。
本格推理をどこか超えようとしている作品。
ただし、途中、話しがだらけてしまうのが惜しい。
月光ゲーム ★★★★
夏合宿へ行った、英都大推理小説研究会のメンバー。
突然、矢吹山が噴火し復路が閉ざされてしまう。いつ次の噴火があるか分からないという極限状態のなか発生する殺人事件。
これが、有栖川有栖氏のデビュー作になります。
そして、大学生時代のアリスの姿が見れます。
しかし、これがデビュー作とは恐れ入ったものです。
荒さはあるものの、まさに本格ミステリーをひっさげてのデビュー。
その後の作家になったアリスシリーズはたくさんありますが、もしかしたら、本格ミステリー度が高い気がする。
孤島パズル ★★★★
月光ゲームに続き、大学生アリスの物語。前作は陸の孤島だったが、今回はまさしく本物の孤島。
しかも、その島には、モアイ像が…。
まさに、その島自体がミステリーな島だった。
前作は本格ミステリーながらに、青春!と言った感があったが、今回はもう少し落ち着きのある感じ。
事件解決に関しても、やはり前作よりも手慣れてきたかな?という感はあるものの、ちょっと必要ないと感じさせる部分まであるのが残念。
しかし、作品完成度としてみた場合は、やはり高いと思う。
双頭の悪魔 ★★★
家出したマリアが行き着いた先は、高知県の山奥の村。
閉ざされた世界で、起きる事件。
マリアを助けようとする英都大の面々も入れない。
一体、村では何が?という、嫌でもミステリーファンをわくわくさせるあらすじです。
しかも、「読者への挑戦状」もあるあたり、本当に本格ミステリーなんですが…。
しいて言えば、長過ぎます。
まぁ、作家本人が言ってるんだから、何とも言えませんが。
ただ、その変に長くダラダラしたところが、この本の面白さを失わせていると言えなくもない。
幻想運河 ★★★★
この作品は、間違いなく、この作家にとって異端と言える作品でしょう。
大阪でのバラバラ殺人事件、そしてオランダのアムステルダムで起きるバラバラ殺人事件。
アムステルダム在住の日本人たちと、オランダで公然と育てられている大麻。
日本とオランダとを挟んで事件が進む。
この作品をなんと言っていいかわからない。まさしく「幻想」を見せられている感じ。
本格ミステリーとは言いがたい作品だけど、読後、ずっしりと心に残る作品だ。
ブラジル蝶の謎 ★★
国名シリーズ短編。
表題の「ブラジル蝶の謎」は、殺された兄が収集していた蝶のコレクションが何故、天井に無数に張りつけにされていたのか…。という謎なのですが、正直読了後、何も残りませんでした。
これに限らず、どうも国名シリーズはイマイチなのが多い気がする。というか、短編なので、無理があるのかもしれない。
ロシア紅茶の謎 ★★
これも国名シリーズ短編です。
作詞家が中毒死。彼の紅茶から青酸カリが検出されたが、なぜカップに毒が?…というストーリー。
なんだかね、トリックが「うーん…」なんですよね。
どうもイマイチすっきりしない。
本格ミステリーとはちょっと言いがたいですね。
マジックミラー ★★★★
長編で、江神シリーズでも火村先生シリーズでもないです。
双子の兄弟の兄嫁が殺され、双子の兄弟が疑われるが二人にはアリバイがある。
そして、今度は同じ場所で双子のどちらかが殺されたが、手足と頭がないため、どちらかがわからない。
謎を解くのは、脇役の探偵。
ミステリにつきものの、主役が解く…というのではありません。
この本を読むと、有栖川有栖のミステリ論が垣間みれる。
下手すれば読み手も飽きが来ている密室殺人を鮮明に描き、逆に楽しませたのはすごいと思う。
「もう密室物には飽きた」という本格ミステリーファンでも楽しめると思います。
そして、この作品でも当然、作家・有栖川と大学助教授・火村先生のコンビが冴えてます。
短編が多い作家にあって、この作品は比較的長編です
これもまた密室物といったところです。
まず、ロケーションのキャメロンハイランドという場所の密室。
そして現場の密室。
この殺されたのは、史上、タイのシルク王を意識しているようですが、正直その点では篠田真由美氏に負けたと思う。
が、全くのフィクションだと思えば楽しめる。
この本を読んで、灼熱のマレーシアに行きたくなった。
海のある奈良とは?という疑問から始まる。
この本は、この「海のある奈良」がどこかがわかったら面白くないかもしれない。
私は知らなかったので、「ほ〜」と思いながら、楽しみながら読めましたが。
しかし、この本でもアリスと火村先生のコンビっぷりがいい。
他のシリーズとは少し雰囲気が異なる作品。
というのも、タイトルの「朱色」というのがどこまでもこの作品を支配している。
アリスのマンションから見える夕陽。
そして、火村先生のもとに訪れた「夕焼け恐怖症」の子。
どこまでも夕陽がこの作品を追いかけてきます。
独特の味わいのある作品です。
孤島。そして、そこには何を目的に集まったのかわからない不明なメンバー。
そして、その中で、お邪魔虫とも言える青年実業家が殺される。
徹底的に二人に隠されるメンバーの秘密ゆえ、捜査はなかなか進まない。
その中で子供を鍵に推理を進める火村先生。
本格派のアリバイ崩し、そしてこの時代を映す申し子。
そして、医学のメス。
本格推理をどこか超えようとしている作品。
ただし、途中、話しがだらけてしまうのが惜しい。
突然、矢吹山が噴火し復路が閉ざされてしまう。いつ次の噴火があるか分からないという極限状態のなか発生する殺人事件。
これが、有栖川有栖氏のデビュー作になります。
そして、大学生時代のアリスの姿が見れます。
しかし、これがデビュー作とは恐れ入ったものです。
荒さはあるものの、まさに本格ミステリーをひっさげてのデビュー。
その後の作家になったアリスシリーズはたくさんありますが、もしかしたら、本格ミステリー度が高い気がする。
しかも、その島には、モアイ像が…。
まさに、その島自体がミステリーな島だった。
前作は本格ミステリーながらに、青春!と言った感があったが、今回はもう少し落ち着きのある感じ。
事件解決に関しても、やはり前作よりも手慣れてきたかな?という感はあるものの、ちょっと必要ないと感じさせる部分まであるのが残念。
しかし、作品完成度としてみた場合は、やはり高いと思う。
閉ざされた世界で、起きる事件。
マリアを助けようとする英都大の面々も入れない。
一体、村では何が?という、嫌でもミステリーファンをわくわくさせるあらすじです。
しかも、「読者への挑戦状」もあるあたり、本当に本格ミステリーなんですが…。
しいて言えば、長過ぎます。
まぁ、作家本人が言ってるんだから、何とも言えませんが。
ただ、その変に長くダラダラしたところが、この本の面白さを失わせていると言えなくもない。
大阪でのバラバラ殺人事件、そしてオランダのアムステルダムで起きるバラバラ殺人事件。
アムステルダム在住の日本人たちと、オランダで公然と育てられている大麻。
日本とオランダとを挟んで事件が進む。
この作品をなんと言っていいかわからない。まさしく「幻想」を見せられている感じ。
本格ミステリーとは言いがたい作品だけど、読後、ずっしりと心に残る作品だ。
これに限らず、どうも国名シリーズはイマイチなのが多い気がする。というか、短編なので、無理があるのかもしれない。
作詞家が中毒死。彼の紅茶から青酸カリが検出されたが、なぜカップに毒が?…というストーリー。
なんだかね、トリックが「うーん…」なんですよね。
どうもイマイチすっきりしない。
本格ミステリーとはちょっと言いがたいですね。
双子の兄弟の兄嫁が殺され、双子の兄弟が疑われるが二人にはアリバイがある。
そして、今度は同じ場所で双子のどちらかが殺されたが、手足と頭がないため、どちらかがわからない。
謎を解くのは、脇役の探偵。
ミステリにつきものの、主役が解く…というのではありません。
この本を読むと、有栖川有栖のミステリ論が垣間みれる。
